東京大学医学部附属病院
呼吸器外科と連携し、
脳死肺移植の
年齢制限を超えた患者に、
「生体肺移植」という
選択肢をご提供します。
生体肺移植では、
移植施設独自の年齢基準が
認められています。
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脳死肺移植とは異なり、生体肺移植では移植施設ごとの判断が認められています。東大病院の場合「65歳以下」が原則ですが、ケースバイケースのためそれ以上の年齢で移植が行なわれた例もあります。また、喫煙由来の肺気腫患者も程度・状況により受け入れています。
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対象疾患:間質性肺炎および肺気腫などの慢性閉塞性肺炎(COPD)
現在も、日本の肺移植の一定割合は
生体肺移植が担っています。
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日本の肺移植症例数および
生体肺移植が全体に占める割合※日本肺および心肺移植研究会
レジストリーレポートより「臓器移植=脳死移植」というイメージが強いですが、実際には今も肺移植全体の10%前後、多い年には20%近くを生体移植が担っています。脳死移植の件数が伸び悩む日本においては、 生体肺移植は現実的な治療の選択肢として十分検討する素地があると言えます。
生体肝移植に関して、
病院が賠償を命じられた
判例があります。
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2007年に肝硬変で亡くなった患者(54歳・女性)をめぐる訴訟において、大阪地方裁判所は、担当医師が治療法として生体肝移植に言及しなかったことに対し「説明義務を怠った」と判示。被告病院に賠償を命じています。今後は呼吸器科の分野でも、状況に応じて保険診療である生体肺移植を治療の選択肢として提示することが求められるのではないでしょうか。
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判例の4つの根拠
移植から何年経っても。
東大病院と連携した
長期サポート体制。
東大病院呼吸器外科へつなぎ、
患者のサポートまで行ないます。
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ご紹介元の先生にご負担のないように、当社団の医師・看護師たちが患者さんをきめ細かくサポートし、東大病院の移植コーディネーターまで責任を持っておつなぎします。
東大病院内でも、
万全の協力体制が敷かれています。
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呼吸器外科佐藤雅昭教授/診療科長とコミュニケーションを重ねながら体制を整えてきました。今後、人員・設備ともに一層の充実を図っていきます。
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東京大学大学院医学研究科 呼吸器外科学 / 東京大学医学部附属病院 呼吸器外科
佐藤雅昭 教授 / 診療科長
移植後は、レシピエントはもちろん
ドナーの生涯サポートまで。
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レシピエントのために
東大病院にて1年間、予後を検査・観察。それ以降はご紹介元の先生と連携し、長期的なフォローアップを行なっていきます。
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ドナーのために
ドナーは将来肺の病気になった場合、治療法に制限が出る可能性があります。そこでドナー生涯サポート基金を設立。生涯、基本的に無料で検診を受けられる仕組みを整えました。レシピエントからドナーヘの、感謝の気持ちをカタチにする取り組みです。
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費用は、ドナー生涯サポート基金へ。
日本の移植医療の未来へ。
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日本の移植医療の環境を改善するために。患者のみなさまに、保険診療の費用以外に寄付をお願いしています。
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費用の使い道
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次世代の人材育成・移植チーム増員・設備拡充のために
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ドナーの健康を一生守っていくために
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医師・看護師・コンシェルジュによるサポートのために
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